【レポート】オープンスタジオ/OPEN STUDIO 秋の紅葉真っ盛り編 vol.5

ArtistEventReport 2025年11月3日

10月のオープンスタジオは秋の紅葉真っ盛り編!!

鮮やかな木々に包まれながら、
滞在アーティストと市民のみなさんとの交流も、すてきに色づきました。

 

⓪アート&ブレックファストデイ

豪勢な朝ごはん!!みなさんが持ち込んでくれた寿司や手作りパンなどを囲い、交流を行いました。

今回は10月より滞在している台湾アーティスト、Liao, Ko-Wei/コーウェイ・リャオ、Yen, Jia-Xian/ジャシェン・イェン、Huang, Kai-Lin/カイリン・ファンさんが札幌での活動を簡単に紹介してくれました。

 

今回のプロジェクトのタイトルは 「The Web of Nature」 です。
私たち三人は、リレー形式で作品を制作しています。まず一人目が、ある場所で感じた思いを絵にします。次に二人目が、その絵を見て感じたことを描き、さらに三人目が二人目の絵に反応して描いていきます。

言葉や文字を使わないコミュニケーションの中で、彼女たちは自分自身の感情を絵に託して表現すると同時に、他者の感情を受け取り、解釈し、翻訳する行為が生まれます。

こうして言葉を介さずに制作を行うことで、互いの内面にある繊細な感情の揺らぎや変化を感じ取ることができるとのこと。

三人の展覧会が11月中旬に開催されますので情報の更新をお待ちあれ!!

①Schoog, Fabian /ファビアン・シューグ&Raséra, Camille/キャミーユ・ハセハによるパフォーマンス

ベルギーを拠点に活動を行うアーティストコレクティブのCritical Weightさんがパフォーマンスを行いました。

「死者や未生の存在が、どのようにして現実=生きている者と(その逆も)コミュニケーションするのか」という問いに対して、探求するための実践であるとのこと。

舞踏や能における時間は、原因と結果に従って進むのではなく、記憶と現在、存在と不在が重なり合う空間として立ち上がります。
そこでは、行為は何かを達成するためではなく、ただ現れること自体が意味を持ちます。このように、能や舞踏の舞台では、時間の境界がほどけ、死者や未生の存在が、現在の世界とともにただそこで共存する状態が成立します。

滞在中、近所の神社からトタンを借りた際に耳にした「蛇」の話が深く印象に残り、今回のパフォーマンスの着想につながったそうです。

パフォーマンスでは、まずファビアンさんが札幌での滞在の出来事や記憶を、日付とともに語り、その後、カミーユさんが身体表現を展開しました。
現在から過去を語る声と、過去の存在として現れる蛇。
そして最後には、二人が横に並び、共に「ここにある」状態が静かに示されました。

パフォーマンスの最終局面では外でパフォーマンスが行われました。

晴れた空のもと、紅葉が彩る屋外での公演。
風景と呼応するように浮かび上がるお二人の表現に、心動かされる時間となりました。

②Julia Kiryanova/ユリア・キリヤノヴァによるアーティストトーク

9月より滞在しているユリアさんが自身のこれまでの活動についてお話ししてくださいました。

 

 

アムステルダムを拠点に、絵画やタフティング、パフォーマンスやそのダイレクションなど分野横断的に活動をされています。

表現の手法は多岐にわたるものの、共通したテーマを身体や皮膚などに着目して制作を行っているそうです。

裸体が人にある種のショックを与えることや、ギャラリーや美術館などの中で裸体があることの矛盾について思考することが多いそうです。

 

去年はアムステルダムの王宮で展示をされたそうです。大きな作品群が荘厳な西欧建築の空間の中で、巨大な作品が強い存在感を放っているのが印象的でした!!

 

ユリアさんは11月に展覧会を予定しています。是非ご覧ください!!

https://tenjinyamastudio.jp/event/juliakiryanova_ex2025

 

次のオープンスタジオは11月23日!!情報の更新をお見逃しなく!!