「みせたこともなく、みたこともない」滞在制作成果報告会
さっぽろボーダレスライブアーツキャラバン(SBLAC)の一環として実施しているアーティスト・イン・レジデンスプログラム「みせたこともなく、みたこともない」の滞在制作成果報告会を開催します。
このプログラムでは公募で選定した札幌在住のアーティスト、岡碧幸さんと真砂雅喜さんを招聘し、さっぽろ天神山アートスタジオを拠点に2021年1月8日から2月16日までの40日間の滞在制作を行ってもらいました。成果報告会では二人が滞在中に制作した作品の展示とアーティスト・トークを実施します。
【イベント内容】
■成果発表展示
日時:2月13日(土)-2月14日(日) 13:00-21:00
会場:さっぽろ天神山アートスタジオ 1F展示スペース
*zoomによるリモート鑑賞も歓迎します。スタッフが1人ずつ個別に対応させていただきます。質問・コメントなど大歓迎です!
https://zoom.us/j/96955901571?pwd=RGJWQVlJVnFnV3AzeHVETndRRlM4dz09
2/14 13:00-17:30はアーティスト・トーク対応のためリモート鑑賞は休止させていただきます。ご了承ください。
■アーティスト・トーク
日時:2月14日(日) 14:00-17:00
会場:さっぽろ天神山アートスタジオ1F交流スタジオ
14:00〜 岡 碧幸 + 三原 聡一郎(アーティスト)
16:00〜 真砂 雅喜 + 満島 てる子(さっぽろレインボープライド副実行委員長)
聞きて:大友 恵理(キュレーター)
*観覧(展示とトークイベント)は参加無料です。
*滞在中のアーティストのオープンスタジオ! 2月14日(日)15:00-16:00 (1時間のみ!)
さっぽろ天神山アートスタジオに滞在中の複数のアーティストの「オープンスタジオ」を時間限定で開催します。普段見ることのできない滞在スタジオの中で、アーティストはいったいなにをしているのか!?
参加アーティスト:千葉 麻十佳(札幌)、ヘーゼル・ウォン(香港、札幌)、ほか
*感染予防対策を行っています。
当日、体調不良の方は会場ではなく、オンラインでお楽しみくださいね。
【登壇者紹介】
■三原 聡一郎 *リモート出演
1980年東京都生まれ、京都府在住。情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]修了(2006年)。音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、電子など多様な素材をモチーフに、自然現象とメディアテクノロジーを融合させた実践を行う。
近年の主な展覧会に、「はかなさへの果敢さ」(国際芸術センター青森[ACAC]、2019)、「青森EARTH2019:いのち耕す場所 -農業がひらくアートの未来」(青森県立美術館)、「恵比寿映像祭2020」、「空白より感得する」(瑞雲庵、京都、2018)「対馬アートファンタジア2018」、「New Japan Observer Effect」(ソリャンカ市立ギャラリー、モスクワ、2017年)、「オープン・スペース 2017 未来の再創造」(NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]、東京、2017年)、「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」、「メディアシティ・ソウル 2016」、「科学と芸術の素」(アルス・エレクトロニカ・センター、リンツ、2015–16年)、個展「空白に満ちた場所」(クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエン、ベルリン、2013年/京都芸術センター、2016年)、「札幌国際芸術祭2014」、「サウンドアートー芸術の方法としての音」(ZKM、カールスルーエ、2012年)など多数。主にアルス・エレクトロニカ、文化庁メディア芸術祭などで受賞。2013年より北極圏から熱帯雨林、軍事境界から labラボまで、芸術の中心から極限環境に至るまで、計8カ国11箇所で滞在制作を行う。触覚領域の研究者との共著として『触楽入門』(朝日出版社、2016年)。また近年では、音響彫刻やメディアアート作品の保存修復にも携わっている。
■満島 てる子
さっぽろレインボープライド副実行委員長。1990年三重県生まれ。本名は杉山和希。オープンリーゲイの女装家として、多様性を認め合う社会を実現すべく活動中。北海道大学文学研究科修了(古代ギリシアの思想文化が主専攻)。女装サロン「7丁目のパウダールーム」の店長であり、札幌市にてLGBTプライドパレードを開催している団体「さっぽろレインボープライド」の副実行委員長を兼任。札幌のアンダーグラウンドカルチャーにおいては、「てるまゑ・ノヱビア」という名でドラァグクィーンとしてのパフォーマンス活動も行っている。
■大友 恵理
インディペンデントキュレーター。2001年ARCUS Projectスタッフ、2005-2009年Art Autonomy Network[AAN] 共同ディレクター/共同設立者、2014年札幌国際芸術祭2014プロジェクトアシスタント等を経て、2018年より社会福祉法人ゆうゆう学芸員として障害者の展覧会や舞台、フェスティバルにも携わっている。
主な展覧会:2020「北海道のアール・ブリュット−わたしの家、わたしの町」岩見沢市絵画ホール・松島正幸記念館(岩見沢)、2019「北海道のアール・ブリュット−こころとこころの交差点」北海道立帯広美術館(帯広)、2018「浅井真理子 Blind Garden」CAI02(札幌)、2016「浅井真理子 つるつるのみちをとおってかなたをさわりに」CAI02(札幌)、2015「福島へ 小原一真写真展」MORIHICO. Plantation(札幌)、2013「Under35 丸山純子展」BankART Studio NYK(横浜)、2012「せかいのつくりかた」nitehi works(横浜)、2004「パスワード:日本とデンマークのアーティストによる対話」CCGA現代グラフィックアートセンター(須賀川)、2002-2003「Magazine Project: Gloss」NADIFF (東京)/Centre for Contemporary Photography(メルボルン)他、2002「Blind Date」Kunsthallen Brandts Klaedefabrik(オデンセ/デンマーク)他
【アーティスト紹介】
■岡 碧幸
この作品は「物質的な環境の状態と、パソコンやスマホで見る数字や文字などの情報は、どうつながっているのか?どうすればつながっていると感じられるのか?」という問いから始まりました。ここでは、大気や磁石や金属や人の動きが、お互いにスイッチとなり場を作っていく仕組みを作りました。手触りのあるものとないものに囲まれて選択し続ける日々に、他の人や物や環境への責任と親密感を、どう感覚として持ちうるかを考えます。
岡碧幸 / Miyuki Oka
札幌生まれ。リサーチベースのアーティスト。北海道大学農学部で環境生命地球化学を専門としたのち、Royal College of ArtにてInformation Experience Designを学ぶ。情報、科学、技術の見地から物質や現象を観察し、自然と都市の生態系、生命と非生命、自己と非自己などの関係性を探るプロジェクトを行う。STRP ACT 2020ほか受賞。
主な展示に、RCA 2020(オンライン、 2020)、 Grantham Art Prize Exhibition(Imperial College London; RCA Dyson Gallery、 2019)など。
■真砂 雅喜
私はこの機会に個人との密談・密約に基づく「パーソナリー・エンゲイジド・アート」という作品形態を仮定し、挑みました。今回は札幌という都市に暮らす人々に焦点を当て、密談を基に相互にカミングアウトできる関係を探りつつ、個々に内在する社会的弱者性・マイノリティ性についてなどを見つめ直す機会をつくりました。さらに密約の上で協働者がパフォーマンスを実行。この報告会ではその行為を撮影した写真を途中成果として展示する予定となります。
真砂雅喜 / Masayoshi Masago
1976年札幌市生まれ。熱力学の概念である「エントロピー」をテーマの主軸に据え、エネルギー資源を担保として永久的と唱われる半永久的なデジタルイメージと、非永続的で脆弱な身体との差異について考察・問い直しを行う作品を制作してきた。初期の身体性と暴力性の強いパフォーマンス映像作品から、実存と本質の狭間を往来するようなビデオインスタレーションへの変遷を経て近年に至る。
主な展覧会に「Stepping Across Boaders(北海道立近代美術館、札幌、2004年)」、「前衛へのオマージュ(北海道立三岸好太郎美術館、札幌、2005年)」、「Born in HOKKAIDO(北海道立近代美術館、札幌、2007年)」、「Nameless Landscape」(札幌文化芸術交流センター SCARTS、札幌、2019年)、など。
http://masayoshimasago.com/index.html
主催:文化庁、公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会、札幌演劇シーズン実行委員会、一般社団法人 AISプランニング
企画:小田井真美(さっぽろ天神山アートスタジオ AIRディレクター)
協力:さっぽろ天神山アートスタジオ
お問い合わせ:さっぽろ天神山アートスタジオ
TEL: 011-820-2140 / E-mail: info@tenjinyamastudio.jp